若者を育てる屋根工事

私たちの自宅の屋根に「かかりつけのお医者さん」が必要であるということは、先述した通りのことですが、それには一つ問題があります。時代が流れるにつれ、大手ハウスメーカーなどが屋根工事から修理までを行うことも珍しくなくなってきた現代において、なかなか屋根職人の後継者は育ちません。すでに業界は高齢化が始まっており、それと同時に「屋根を伝う水の動きが読める能力」などの屋根の雨漏り工事には欠かすことの出来ないセンスを持った人たちの数もどんどん少なくなってきています。そして、一口に屋根職人といっても様々な専門分野が存在します。

例えば、銅の素材を扱うことに長けた職人であるなら、銅板細工や銅製の雨樋を得意としますし、大型スーパーや公共施設の屋根を専門とする職人なら、多くの人が行き交う公共空間での工事に対する技術が必要となります。その他にも一般的な過程の屋根、あるいは店舗などで厨房と繋がるダクトなどが通った屋根などなど、多くの専門職人が必要となります。

これだけ色々な専門があるにも関わらず、後継者はなかなか現れません。このような職業は、技術を身につけるまでとても長い時間と、経験、続けるという努力が欠かせません。転職なども多くなった昨今では、仕事を始めても初めから長くは続かける意志がないことから、技術がきちんと根付くことも少ないようです。

しかし例えば「屋根を伝う水の動きが読める能力」を一つ取っても、そうした技術者を増やしていく必要があります。そのためには業界自体が活性化され、技術の伝承を行える環境づくりが必要で、これからの課題は、そうして職人となっていく若者たちを、2代3代目の経営者としてどんどんと世の中に輩出していくことが重要になるのでしょう。